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オフィスレイアウトに「風水」を取り入れる

オフィスレイアウトに「風水」を取り入れる

風水に本気で頼っている方は、それほど多くはないかもしれません。しかしオフィスデザインに風水の考えを利用することは決して間違いではありません。それは気の流れを良くするという風水の考え方に起因します。気の流れる、つまり心地の良い空間づくりに貢献してくれる、ということは仕事をするうえでも非常に重要なポイントです。そこで今回は風水をオフィスに取り入れるポイント・NG行為などを紹介します。

 

風水は環境学

風水とは、中国で古くから伝わる「風」と「水」に関する環境学です。中国では古くからこの世のすべてのものの間には「気」が流れているという考えがありました。「気」は山に沿って流れ、水に当たると止まり、風で散るとされていて、この「気」を人間界に取り込み、快適な住環境を作るための技術とされるのが風水です。

 

そもそも風水の発祥した時代の中国は、非常に厳しい気候と黄河の氾濫によって、最悪の環境となっていました。そうした状況を打破するために考えられたのが風水です。そのため風水にはいかに住環境を快適なものにするかという知恵が多く詰め込まれています。

 

風水が住環境を快適にするために考えられたものだということは、現代の住まいであっても十分に応用が可能ということにもなります。オフィスデザインのすべてを風水に頼るということではありませんが、うまく活用すれば、オフィス内に良い気を流すことができるようになり、結果として良いオフィス環境を作り出すことができます。

 

風水を活かしたオフィスレイアウトとは?

冒頭でも触れたように、風水の基本的な考え方は「気」の流れを大切にするということです。オフィスレイアウトに関しても同様で、入口から入って途中で「気」の流れを止めてしまうようなものは避けるようにします。

 

日本でも古くから礼儀作法のひとつとしてある上座と下座。部屋の中で座る場所は先輩が奥、後輩や新人が入口付近に座るのが常識です。風水でも同様で、社長や役職者は入口から一番遠い場所にデスクを置きます。

 

そしてNGポイントとして、社長や役職者が座る場所の背後は窓や扉であってはいけません。窓は外とつながっているとして「気」の出口となってしまいます。風水的には入口から窓をつなぐ直線状にデスクがあると、「気」が直接人に当たってしまい、体調を崩したり、疲れやすくなったりといったことが起こりやすくなります。これを避けるためには、背後は壁になるようなレイアウトが必要です。

 

オフィスレイアウトのもうひとつのポイントはOA機器の場所です。OA機器は風水的にあまりよい「気」ではありません。そのため、オフィス機器はなるべく部屋の端に設置するようにして、オフィスの中心に悪い「気」が集まらないように注意してください。

 

悪い「気」が集まらないように注意すべきポイント

風水では、良い「気」の流れを作ることが重要ですが、それと同時に悪い「気」が集まらないようにすることも重要です。具体的には次のようなことに気をつけます。

 

  1. 1.水回りを清潔にする

風水というぐらいですから、水に関する場所は非常に重要な場所です。オフィスでいえばトイレや給湯室などがそれにあたります。こうした場所の掃除を怠り汚れたままにしていると悪い「気」が集まりやすくなります。

 

  1. 2.整理整頓を怠っている

掃除を怠ってはいけないのは、水回りだけではありません。デスク周りに書類の山を作って整理整頓をしていない、ゴミ箱にゴミを捨てるものの、そのままになっているといった場合も悪い「気」は集まってきます。

 

  1. 3.換気をしっかりと行っていない

オフィス内の換気をしっかりと行っていないと空気が淀み、悪い「気」が集まってしまいます。エアコンを使っている場合であっても、定期的に換気を行い、空気の入れ替えは忘れずに行いましょう。

 

快適なオフィスを作るには、レイアウトも重要ですが、ゴミを捨てる、掃除をする、換気をするといった基本的なことも忘れてはいけません。そういった意味でも風水を活用することで、レイアウトだけではなく、基本的なことも改めてしっかりと行うきっかけにしてみてはいかがでしょう。