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COLUMN
コラム
オフィスデザインにおいて、フリーアドレス形式が最近の流行ともいえるほどに浸透してきました。以前から、ミーティングスペースをオープン環境にするメリットなどはご紹介してきましたが、このとき問題となるのが音。その場しのぎ的な壁の設置では解決しきれず、例えば来訪されたかたに社内の音が聞こえている、ミーティングルームに電話対応の音が漏れているなどといった音問題を耳にされたことはあると思います。そこで今回はどういった解決策があるのかをご紹介します。
音環境への意識が低かったこれまでのオフィスデザイン
今でこそ、フリーアドレスやオープンミーティングスペースの設置が珍しくなくなったオフィスデザインですが、以前はオープンスペースがほとんどなかったこともあり、オフィスの音環境への意識はそれほど高くありませんでした。
なぜなら以前は現在に比べプライバシーを重視されていなかったことに加え、個人の席は常に固定されていましたし、ミーティングスペースもひとつの部屋として仕切られていました。そのため音環境を今ほど意識する必要がなかったのです。
しかし個人情報漏えいが大きな社会問題となり、オフィス内においてもプライバシーへの配慮が求められるようになった今、音環境への意識もしっかりと持たなければ、さまざまなリスクを抱えることになってしまうのです。
オフィスをオープン環境にしたことで生じる音問題
スタッフの創造性を生み出したり、スタッフ間、異業種との協業を推進したりするうえで効果が高いオープンなオフィス環境。しかしオープンがゆえの音漏れ、騒音。またテレワークの増加など働き方が変わったことによって新たなオフィスの音環境問題も生まれています。
- 1.オープンなオフィス環境になったことで周囲の声が耳に入りやすくなった
- 2.テレビ会議やSkypeなどを使ったミーティングが増えた
オフィスの音環境問題を解決する方法とは?
オープンな環境を保ちつつ、オフィスの音問題を解決する方法は大きく2つあります。ひとつはデザインで解決する方法。そしてもうひとつは吸音パネルやサウンドマスキングなどといったシステムを導入することで解決する方法です。
デザインで解決する方法は、まず役員室や会議室など外に音が漏れてしまってはいけない部屋にかんしては、オープンスペースからは離れた場所に設置し、そのうえで壁、間仕切りで音を遮断します。また個別打ち合わせやシンキングスペースは、防音対策を施しつつもガラス張りにすることで、オープンオフィスの解放感を損なうことなく、集中して業務や打ち合わせを行うスペースを確保できます。
システムで解決する方法としては、スピーカーから特殊な音を流すことでほかの音や音漏れを相殺するサウンドマスキングのシステムを導入します。また吸音パネルの設置もおすすめです。吸音パネルは音の反響を軽減させる効果があるため、テレビ会議を行う部屋に使うことで、小さな音声でも聞き取りやすくなります。
オープンなオフィス環境を実現するには、音環境問題は必ずついてまわってきます。快適なオフィスをつくるのは、デザインと合わせて音環境にも配慮することを忘れないでください。