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COLUMN
コラム
エンジニア系の職種の方は、一日中自席に座っている機会がほかの部署よりも多くなりがちです。つまり、そのゾーンの仕事環境が業務効率を決めてしまうといっても過言ではありません。
そのためにはストレスフリーで、かつエンジニアであるからにはプライバシーが守られるスペースであることが重要です。そこで今回は、オフィスデザインの中でも特にエンジニアが働くエリアにしぼり、快適に働くためのデザインのポイントをご紹介します。
移動が少ないエンジニアにとって快適に働くための最重要ポイント
2012年に早稲田大学スポーツ科学学術院・岡浩一朗教授らが調査した、成人日本人の総座位時間は、一日平均8~9時間という結果でした。これは、調査した世界20か国中最長という結果です。その中でも特にエンジニアという職種は、外出や部署間への移動などで立ち上がる機会が少なく、座りっぱなしの時間が長い職種だといえます。近年、インターネットが発展してきた結果として、ハードウェア・ソフトウェア開発のための技術者は増加する一方。つまり、先述の調査結果をさらに超える総座位時間になる可能性も想定できます。
座り過ぎは、肥満・過体重、体重増加、糖尿病、一部のがん、冠動脈疾患の原因となるほか、死亡リスクも高くなると言われています。こうしたリスクを避けるには、もちろん座りっぱなしでいないことが一番ですが、納期が迫っている時など、業務が詰まっている場合はどうしようもないことも少なくないでしょう。そこで注目したいのが、デスクとチェアです。
エンジニアにデスクとチェアの自由を!
エンジニアにとって、一日のうちで一番長く接触することになるデスクとチェアは、ほかの部署と同じように考えるのではなく、できるだけ、長時間座って作業をしても疲れにくいものを選択するようにします。
バランスチェアや自分の身体にフィットした特注のチェアなど、可能であればエンジニアごとに自分で最適なものを選択できるようにするとよいでしょう。また、デスクもできるだけ広いスペースを確保できるように大型のものにします。狭いデスクでは、圧迫感から思うように業務を進めることができなくなってしまう可能性があるのです。
ミーティングスペースや集中作業スペースも
エンジニアはそれぞれ自分のペースで仕事を進めることが多いため、時間を一方的に区切ってミーティングなどを行うようにすると作業効率が落ちてしまう可能性があります。そのため、デスクのすぐ近くにスタンディングでミーティングを行えるスペースを作り、そこにホワイトボードを設置すると、わざわざ会議室に足を運ばなくとも、思い思いのタイミングでミーティングや議論を進めることができます。
エンジニアは時には一人きりで集中して作業を進めなければならないときもあります。そうしたときに備え、一人だけで集中して作業ができるサイレントルームを設置するのもおすすめです。普段はチームでコミュニケーションを取りながら、そして一人で集中したいときはサイレントルームでといった形で業務にメリハリが生まれます。
快適な空間が集中力を発揮させる
エンジニアが多い企業では、フリードリンク制を取り入れたり、執務エリアを土足厳禁にしたりするなどして、エンジニアとって快適な環境つくりを行っているケースもあります。またデスク、チェアのほか、パソコンやキーボードなども自分で選べるようにしている企業も多いようです。
一日中同じ場所で座りっぱなしで作業をするのは、思った以上にハードです。そのため少しでもリラックスをして快適な環境をつくりあげることは、エンジニアにとってはもちろん、会社全体にとっても大きな効果を発揮します。エンジニアの仕事がはかどらない限り、いかに仕事があっても進まなくなることも十分にありえます。エンジニアの意見も生かしたうえで快適なオフィスデザインを目指しましょう。