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COLUMN
コラム
オフィスのスリム化、部署間を超えたコミュニケーション活性化、そしてペーパーレス化など、オフィスに多くのメリットをもたらすフリーアドレス。まだ従来の固定席スタイルには及びませんが、大手を中心に導入を進める企業も増えています。そこで今回は2016年10月にフリーアドレスを導入したヤフーの事例をもとに、フリーアドレスを導入するうえで気をつけるべきことについてご紹介します。
ヤフーがフリーアドレス導入を決めた経緯
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冒頭でも言及したように、多くのメリットを持つフリーアドレス。そもそもヤフーがこのフリーアドレスを導入した経緯は、これまでにない新しいサービスをつくり出すため、それまでは交流のなかったもの同士が集まり、コミュニケーションを活性化させていく中でイノベーションを生み出していきたいという思いからでした。
そして実際にフリーアドレスを導入後、その日の業務内容に合わせて自分の席を決める、打ち合わせをしたいと思っている人の近くに座るといった形で、業務効率化やコミュニケーション活性化を実現できるようになったものの、いくつかの改善しなければならない点も見えてきました。
フリーアドレス導入で見えてきた課題
ヤフーが実際にフリーアドレスを利用することで見えてきた課題、そのひとつは一部の社員による席の占有、固定化です。前述したように、自分や打ち合わせしたい相手のスケジュールによってその日の席を決める社員がほとんどではありますが、中には毎日同じ場所に座って作業をする社員もいて、事実上、固定席になっているといったことが起きています。
またフリーアドレス導入で、オフィス内の仕切りが減り、集中して仕事ができないといった課題も生まれています。自分が作業しているすぐ隣で電話や打ち合わせなどをされるようになれば、当然そういった不満も生まれてきます。かといってその都度、席を移動していては業務効率が落ちることになってしまいます。
さらにフリーアドレス導入により、部署間の垣根を超えたコミュニケーションが生まれるようになった反面、同じ部署、チーム間のコミュニケーションが希薄になるといった課題もあります。
フリーアドレス導入を成功させるために気をつけることとは?
フリーアドレスを導入したことで見えてきた課題を改善していくには、次のようなことに気をつける必要があります。
1.席の固定化を防ぐ
せっかくのフリーアドレスも、毎日同じ場所に座ってしまうようでは意味がありません。そこで自らスケジュールによって席を変えるといった意識を持つことはもちろん、会社として「毎日同じ席に座らない」、「長時間席を離れる時は荷物を置きっぱなしにしない」、「仮眠や休憩は休憩スペースでする」といったルールの徹底することが重要です。
2.集中して作業を行える環境を整える
フリーアドレスを導入しつつ、集中して作業をするための個別スペースを設置するようにすることで、社員が自由に選べるようにします。またそれと同時にオフィスは公共の場であり、特に仕切りが少ないフリーアドレスを導入したオフィスでは、周囲の状況を見て、細かな気遣い、心配りを忘れないようにする必要があります。電話や打ち合わせをする時は、席を離れるといったことで、全員が気持ちよく作業を行うことができます。
3.部署、チーム間で意識してコミュニケーションを
席が離れてしまっていても、定期的にコミュニケーションが取れるよう、例えば部署、チームで社内チャットを作成する。週に一度は部署、チームで集まってミーティングをするといったことで、部署、チームの帰属意識を高めることが可能です。
フリーアドレスはメリットにばかり目がいきがちですが、こうした課題を改善していかなければ、フリーアドレス導入がかえって逆効果になってしまう場合もあります。これからフリーアドレスの導入を検討しているのであれば、一定のルールを事前に設定することをおすすめします。フリーアドレス形式のオフィスデザインをお考えの方は、ぜひ一度お問合せください。